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おしゃべりな両親の方が、子どもの知性を伸ばすかも?!

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シカゴのYork大学の教育学部Sophie von Stumm教授の元、博士課程にある研究者Katrina d'Apiceたちによる、家庭内のコミュニケーションの実態と子どもの認知能力との関係に関する研究が、画期的な手法により成果を上げたことが、今年4月末に報告されています。 Chatterbox parents may boost tots' intelligence https://www.sciencedaily.com/releases/2019/04/190430105753.htm Young children who are exposed to large amounts of adult speech tend to have better cognitive skills Date: April 30, 2019 Source: University of York Summary: A major new study has identified a link between kids who hear high quantities of adult speech and better nonverbal abilities such as reasoning, numeracy and shape awareness. 2歳〜4歳のプリスクールの生徒たちの衣服に小型の録音マイクを装着して、家庭で3日以上にわたり、1日16時間以上、両親や他の家族と子どもとの会話を録音し、その期間中、親子で、子どもの認知能力を測るためのお絵かき、なぞり書き、絵合わせの課題を完成するように、両親は指示されています。合計107人の子どもと、その両親や他の家族が、研究に参加しました。 結果として、両親や保護者の大人からの話しかけ、会話が多い子どもの方が、推論、数学の基礎知識、図象認知などの能力で秀でていることが分かったということです。また、ボキャブラリー豊富で多様な表現を織り交ぜて話しかける大人がいると、子どもの言語的な発達も促進され、子ども自身が使うボキャブラリーも豊かなことも分かりました。 研究では、ペアレンティングスタイルの違いによる、子どもの行動・態度の違いにも注目して分析をしています。それによると、子...

Child Psychology : リズムをつけたジェスチャーを取り入れて話すことが、5,6歳児の文章理解力・構成力向上につながる

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Telling stories using rhythmic gesture helps children improve their oral skills Date: January 17, 2019 Source: Universitat Pompeu Fabra - Barcelona Summary:  For the first time it has been shown that a brief training session with rhythmic gestures has immediate benefits for narrative discourse in children of 5 and 6 years of age.     スペインのバルセロナにあるPompeu Fabra大学の「翻訳と言語科学部(DTCL)」の研究者でProsodic Studies Group(GrEP)のコーディネーターでもあるPilar Prietoと、同じProsodic Studies GroupのメンバーIngrid Vila-Gienez、認知と言語研究グループのAlfonzo Igualadaたちの最近の研究によると、5,6歳の子ども達に話をする時に、リズムをつけたジェスチャーを取り入れることが、子ども達に情報を覚えさせるのに役立つだけではなく、話の内容を正確に理解させるのに役立つということです。  動物についての説明で、中に出てくるキーワードのところで、リズムをつけたジェスチャーを取り入れて話をする先生の映像12、ジェスチャー無しで話をする先生の映像12、合計24の説明の映像を用意し、5,6歳の子ども達44人を2つのグループに分けて、片方にはジェスチャー付きの説明映像を見せ、もう片方にはジェスチャー無しの説明映像を見せて、その説明映像を見た後、説明された動物が出てくる「ねずみと、その仲間の動物たち」が出てくる41~50秒のセリフや説明のないアニメ画像を見せ、その物語を自分の言葉で話すという課題を課したところ、ジェスチャー付きの説明を見た子ども達の方が、表現豊かに、しっかりとした構成で物語ることができたということです。 Story Source: Materials...

読み聞かせは、なぜ大切なのか?(2)

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 前回は、「親子で会話すること、親密な時間を共有すること」というペアレンティングの基本となる親子のコミュニケーションを媒介するものとして「絵本を読み聞かせすること」が、とても大切だというお話をしました。ベビーから小学校就学前の乳幼児期の絵本の読み聞かせは、物語の内容を理解することよりも、こうした親子関係を円滑にし、お互い親密なコミュニケーションを取っていくためという意味合いが大きいものと思います。  子どもの成長に伴って、3才過ぎくらいから、子どもは、耳から聴いた言葉と絵を手掛かりにして、絵本に書かれている物語を理解して楽しむようになってきます。もちろん図鑑や百科事典のような本が好きな子や、迷路やクイズ、なぞなぞ絵本が大好きな子もいますので、「物語絵本」を、そんなに楽しまないからといって心配することは何もありません。その子が、ハッピーで楽しくいろいろな絵本を楽しんでいるのでしたら、物語絵本をちょっと後回しにしたからといって、気にすることは全然ありません。  ただ、その子の好きなもの(例えば車や飛行機、汽車、昆虫、動物など)が出てくる物語を探して読み聞かせするように、少し気を配ってみて下さい。その子が大好きな物語に巡り合うかもしれません。何度も同じ物語絵本を読んでとせがんでくることもあるでしょう。その子が、何度も読んでといって持ってくる絵本は、その子のお守りで、心の養分になる何かが含まれていると思って、根気よく丁寧に繰り返し読んであげて下さい。  グリム童話やアンデルセン童話などの古くから語り継がれ読み継がれしている童話や、民話・昔話は、子どもの心を育む養分として大切なものと理解して、意識して取り入れて読んであげて下さい。こちらで紹介した「ラング世界童話全集」も、とても良い物語集です。そうした昔話や童話を選ぶ時には、安易に薄くダイジェストになっている絵本は、余りおすすめしません。  残酷だからとか、差別的だからという理由で、あっちこっち剪定されて、あらすじだけのハッピーエンドになっている物語は、あまり栄養が無いように思います。これは、考え方ですが、長い歴史を観れば、「人間」という生き物は、その心のうちに「残酷さ」も「非道さ」も「冷酷さ」も、最初から備わっている生き物です。私たち人間は、とても強欲で諍いが絶えず戦争をする生き物なのです。我々大人...