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大人と子どもの注意力と認知の仕方が違うということを理解する

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 2019年5月に発表されたオハイオ州立大学の心理学教授であり共著者のVladimir Sloutsky教授達による最新の研究により、大人と子どもでは、注意力の働き方と認知の仕方に大きな違いがあることが判明しました。大人は、重要であると判断したことに集中して注意力を働かせることが得意ですが、子どもは、もっと幅広く様々な情報を認知し、重要な情報が途中で変化する場合には、大人よりも素早く対応することができることが証明されたのです。 Warning to adults: Children notice everything Kids have learning advantage in some situations, study finds https://www.sciencedaily.com/releases/2019/08/190805101125.htm  Date: August 5, 2019 Source: Ohio State Universit Summary: Adults are really good at paying attention only to what you tell them to -- but children don't ignore anything. That difference can actually help children do better than adults in some learning situations, a new study suggests. Adults are really good at paying attention only to what you tell them to -- but children don't ignore anything. 「大人は注目して下さいと言われたことに注意を払うことが得意だが、子どもは、あらゆることに注意を払っている」  この調査研究では、34人の大人と36人の4歳児を対象に、パソコンモニターに映る面白い顔、アンテナ、尻尾を持ったカラフルなエイリアンの絵を見せていき、FlurpsとJeletsという2種類に分類させていきます。あらかじ...

好奇心の強い子は学習能力が高くポテンシャルが大きい

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Study explores link between curiosity and school achievement Promoting curiosity may be a valuable approach to foster early academic achievement, particularly for children in poverty, a new analysis finds. Date:April 30, 2018 Source:Michigan Medicine - University of Michigan Summary:The more curious the child, the more likely he or she may be to perform better in school -- regardless of economic background -- suggests a study. https://www.sciencedaily.com/releases/2018/04/180430075616.htm  2001年から2007年までの7年間全米教育省のBirth Cohortという縦断研究より抽出した6,200名の子どもたちに、9か月、2歳、プリスクール(年中)、キンダーガーテン(年長)の4回家庭訪問をし、子どもたちの行動を観察しながら、両親に好奇心度を測る子どもの行動についての質問をし、最後のキンダーガーテンの時点でのリーディングと算数の学力を計測するテストを行い、その結果を分析しまとめた、子どもの好奇心に関する興味深い調査報告書が、今年4月末にミシガン大学の研究として Pediatric Researchに発表されました。  ミシガン大学のC.S.Mott小児病院とCenter of Human Growth and Developmentの研究者たちによるこの研究の注目すべき点は、貧困家庭よりも裕福な家庭の方が、幼少期の充実した教育プログラムを受けた方が、安定した家庭環境にある方が、より高い学業的な成果を上げるという全体的な傾向の中で、この「好奇心」を強く持つ子供たちが、そのような外的要因に左右されずに、高い学業的な成果を示す傾向があるということが判明し...

From NY Joyの子育てレポート 幸福な子どもを育てる鍵はどこ?

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NYで二人の子育てに奮闘しているJoyから、オススメ記事を見つけたので紹介したいということで、NPR(National Public Radio)のニュースサイトに掲載された「幸福な子供を育てる鍵」についての記事が送られてきました。これは、神経心理学者のWilliam Stixrud とNed Johnsonによって書かれた新刊本「The Self-driven Child」を紹介し、著者の一人であるStixrud氏にインタビューして書かれた記事です。今年の2月18日に掲載された最新の記事です。 The Key To Raising A Happy Child https://www.npr.org/sections/ed/2018/02/14/584275859/the-key-to-raising-a-happy-child?utm_campaign=storyshare&utm_source=facebook.com&utm_medium=social 後半のインタビューも含めると、とても長い記事ですので、内容を要約してお伝えします。興味がおありの方は、元記事をご覧になって下さい。また、書籍を購入してお読みになって下さい。 ◆ Stixrud氏は、神経心理学者として、30年間アメリカの親子の心理カウンセリングのセラピーに関わり、また女の子と男の子二人を育て上げたパパとしての経験も踏まえて、この「The Self-driven Child」という書籍をNed Johnson氏と共著で出版されました。 この半世紀以上にわたって、アメリカの幼い子供から大学生くらいの若者まで、「自分自身の人生をコントロールできていない」というイメージが、心理カウンセリングやセラピーの現場で多く語られるようになり、それに呼応して不安神経症やうつ症状などの発症率も上がってきていることに着目し、Stixrud氏は、自身のセラピストしての体験、研究者としての知見、親としての経験を踏まえて、自分自身の運命を自分がコントロールしているという実感「行為主体性」が、人間として幸福に良く生きることに直結する最も大切な要素と言えるのではないかと考え、この本を書いたとのことです。 幼少の頃からの両親との関係性の中で、この「行為主体性」は育まれていき...

Parenting: 親が子どもに肯定的に関わることが、思春期の子どもの自殺を防ぐ大きな支えになる

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Parenting behaviors linked to suicide among adolescents 両親の子どもに対する態度が、思春期の自殺願望に大きな影響を与える Junior high school-aged children at significantly higher risk than peers when parents are not emotionally responsive 日頃両親からの愛情のこもった態度・言葉かけがない場合、中学生期の子どもの自殺リスクは顕著に高まる https://www.sciencedaily.com/releases/2017/12/171205091558.htm Date: December 5, 2017 Source: University of Cincinnati Summary: A fresh look at a federally sponsored 2012 national study shows a significant link between parent's behaviors and thoughts of suicide among adolescents. 日本でもいじめや鬱による子どもの自殺が大きな話題となっています。親として、そうした最悪の事態を防ぐ術とは何だろうかと、ニュースを聞く度に心配されるご両親やご家族の方も少なくないものと考えます。 アメリカ政府が助成する全米規模の子どもの心身の健康に関する調査のうちドラッグやアルコール、タバコなどの使用についてフォーローアップして研究しているシンシナティ大学の二人の教授により、両親の子どもに対する態度と、思春期の自殺願望との間に強い相関関係があるという研究結果が、American Public Health Association の2017年カンファレンスで発表されました。 彼らの研究によると、両親が子どもを気遣って日常言葉をかけたり、両親が子どものことを誇りの思っていると伝えたりする機会を持たずにいると、12〜17才の子どもの自殺願望が、そうした機会に恵まれて親と接している子どもに比べて顕著に高いことが示されたということです。特に12〜13才の中学生期の子ども達は、...

Parenting: 父親の愛情が子どもの人格形成に長期的に大きな影響を与える

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A father's love is one of the greatest influences on personality development https://www.sciencedaily.com/releases/2012/06/120612101338.htm Date:June 12, 2012 Source:Society for Personality and Social Psychology Summary:A father's love contributes as much -- and sometimes more -- to a child's development as does a mother's love. That is one of many findings in a new large-scale analysis of research about the power of parental rejection and acceptance in shaping our personalities as children and into adulthood.   アメリカでも日本でも、長い間「子育ては母親の仕事、父親は余り関わらなくても影響ない」という考えが一般的でしたが、コネチカット大学の Ronald Rohner と Abdul Knaleque が、この半世紀の世界各国のリサーチ結果を集約して分析して「母親からにも増して父親から拒絶された体験を持つ子供は、大人になってもずっと不安感が強く、情緒も不安定で、他者に対しても敵愾心を持ちやすく攻撃的な態度を取りやすい傾向があるという結果が、人種・文化・性別に関係なく世界的に広く報告されている」というレポートを Personality and Social Psychology Review に 5 年ほど前に発表しています。  これは、世界各国でこの半世紀にわたる「幼少期の保護者からの拒絶と許容」に関する 36 の研究結果を集約して分析したものということです。トータルで 10,000 組以上の参加によるリサーチ結果となっています。  Rohner は「これまでの脳科学など...