読み聞かせは、なぜ大切なのか?(2)
前回は、「親子で会話すること、親密な時間を共有すること」というペアレンティングの基本となる親子のコミュニケーションを媒介するものとして「絵本を読み聞かせすること」が、とても大切だというお話をしました。ベビーから小学校就学前の乳幼児期の絵本の読み聞かせは、物語の内容を理解することよりも、こうした親子関係を円滑にし、お互い親密なコミュニケーションを取っていくためという意味合いが大きいものと思います。 子どもの成長に伴って、3才過ぎくらいから、子どもは、耳から聴いた言葉と絵を手掛かりにして、絵本に書かれている物語を理解して楽しむようになってきます。もちろん図鑑や百科事典のような本が好きな子や、迷路やクイズ、なぞなぞ絵本が大好きな子もいますので、「物語絵本」を、そんなに楽しまないからといって心配することは何もありません。その子が、ハッピーで楽しくいろいろな絵本を楽しんでいるのでしたら、物語絵本をちょっと後回しにしたからといって、気にすることは全然ありません。 ただ、その子の好きなもの(例えば車や飛行機、汽車、昆虫、動物など)が出てくる物語を探して読み聞かせするように、少し気を配ってみて下さい。その子が大好きな物語に巡り合うかもしれません。何度も同じ物語絵本を読んでとせがんでくることもあるでしょう。その子が、何度も読んでといって持ってくる絵本は、その子のお守りで、心の養分になる何かが含まれていると思って、根気よく丁寧に繰り返し読んであげて下さい。 グリム童話やアンデルセン童話などの古くから語り継がれ読み継がれしている童話や、民話・昔話は、子どもの心を育む養分として大切なものと理解して、意識して取り入れて読んであげて下さい。こちらで紹介した「ラング世界童話全集」も、とても良い物語集です。そうした昔話や童話を選ぶ時には、安易に薄くダイジェストになっている絵本は、余りおすすめしません。 残酷だからとか、差別的だからという理由で、あっちこっち剪定されて、あらすじだけのハッピーエンドになっている物語は、あまり栄養が無いように思います。これは、考え方ですが、長い歴史を観れば、「人間」という生き物は、その心のうちに「残酷さ」も「非道さ」も「冷酷さ」も、最初から備わっている生き物です。私たち人間は、とても強欲で諍いが絶えず戦争をする生き物なのです。我々大人...