子どもがいくつになったら、どんな本を読むの?【6才~12才】

【6~8才】 小学校の低学年のうちは、子どもそれぞれの言語能力・読解力にまだまだ大きな開きがあります。その子その子の発達の速度や特徴は、小さい頃ほどバラツキがありますから、この時期までは、同年代の子どもと比べて競わせたりせずに、まずは、その子自身のいるところから、一歩ずつ丁寧に大人が一緒に寄り添って、学んだり考えたりしていくことが大切です。 子どもが、絵のある薄い絵本を好む間は、絵の美しいビジュアル主体の絵本をたくさん読み聞かせてあげて下さい。自分で読めるからといって気持ちを離してしまわずに、絵本の絵を見ながら、物語の中で起こっていることについて、あれこれ思いつくままお話してあげて下さい。そうしたやり取りの中で、小さい子は、絵を離れて物語を理解し、その情景を想像していく力を身に着けていくはずです。決して急がずに、大人の方も絵本の世界を子どもと味わう心温まる贅沢な時間を堪能して下さい。子どもにとっても、親にとっても、この至福の時間は、懐かしく愛おしい思い出としてずっと記憶に残りますから、とっても大切です。 ◆ どんどん字が読めるようになって、物語の中に入り込んで熱中して本を読めるようになってきたら、その子が大好きな本を起点にして、周囲の大人が「そういう本が好きなら、こんな本も面白いんじゃないかな?」と、世の中には面白い本がいっぱいあるということに気づかせてあげて下さい。図書館や書店などを利用して、いろいろな絵本に出会わせてあげることが大切です。 ◆ 物語が苦手で、図鑑や事典が大好きな子どもには、ノンフィクションやサイエンスフィクション、サスペンスなどの分野の物語がピンとくる場合が多いので、そうしたジャンルで、その子が面白そうに思える本がないか一緒に探してあげて下さい。歴史物、伝記物、発明や発見にまつわるエピソード集、SF、サスペンス(探偵ものや怪盗もの)、冒険譚などで、パパやママが幼少の頃親しんだ物語やそれに近いものを選んであげると良いと思います。 ◆ 百科事典や図鑑、辞書、地理や歴史、算数、科学などのアカデミックな本は、「低学年用」「中学年用」「高学年用」など分かれていないもので、易しすぎず難しすぎないものでビジュアルが充実しているものを周囲の大人が吟味して揃えてあげると良いと思います。欧米は飛び級がある社会ですので、こうした...