プライベートな「絵本を作る」親子ワークショップのその後




特別なお客さまからのご依頼で、完全にオーダーメイドのプライベートな「絵本を作る」親子ワークショップを、11月毎週末閉店後のPonoLipo Shop 自由が丘で開催してきました。

今回は、学生時代から仲良しで、同じ教育関係の職場にお勤めのママふたりと、同じ年齢の小学校2年生の女の子ふたりの2組の母子でご参加いただきました。こちらも初めての試みですので、ワークショップでは指針をお出しして、それをお家の持ち帰って母子でホームワークとして、実際の制作に取り組んでいただくというお約束でお受けしました。ご自身が文章・絵ともにお嬢さんとお家で制作に取り組むことに積極的な方達で、お互いのママ同士、子ども同士も仲良しで、コミュニケーションをとりあえること、職場もご一緒ということで、こちらとの連絡がスムーズに共有可能なことなどから、総合的に判断して、お受けすることになったものです。

こうした状況は、このようなプライベートなワークショップの場合千差万別ケースバイケースで異なりますので、毎回ワークショップの組み立てや内容も異なってきます。一つの事例として、今回のワークショップの概略をご報告いたします。

STEP 1: 物語作りのウォーミングアップ
ナレーターの友川まりさんによる「ラング世界童話全集」(川端康成・野上彰編訳・偕成社刊)からイタリア民話「かえる」読み聞かせの後、ピクチャーカードを使ってのストーリーテリングゲームを、私や友川さんも一緒に参加して、親子みんなで体験しました。

STEP 2: 物語の骨格を作る
登場する人物・生き物とその特徴、場面、ハプニングやイベント、登場するアイテムなどを、それぞれの言葉カード袋から引き、それを元に物語のあらすじを考えてくる宿題をやっていただきました。

STEP 3:物語のあらすじを元にページの割り付けをする
どこに絵を入れるか、文章をどこで切って、どうレイアウトしていくか、ママがワードファイルに、指定通りの文字数で1ページごとの塊に文章を入力し、実際の本の形に切り貼りしてレイアウトの見本を作って持って来ていただきました。各ページの文字数やレイアウト上のお約束などは、こちらから指定し、それに沿って、お子さまと一緒に物語を創作していきます。

STEP 4: 物語の中で、描写すべきものが欠けているところや、絵を描く前にイメージして補足したり、また少し曖昧にした方が良い点などを、こちらからお話して、物語を完成させていただきました。ここのプロセスでは、ママ達向けに、お嬢さまとディスカッションして創り上げていく際の留意点や問いかけの仕方など、詳しくメールも交えてアドバイスをいたしました。

STEP 5: レイアウトに沿って、挿絵を描いていく際の画材やサイズについての留意点について、お話をして、各自お家で、実作業を全てやっていただきました。ここでも、きめ細かく画材の特性や、立体感について、色彩について、アイデアの出し方などについて、それぞれのお子さまの特性や要望に合わせて、ママ達にアドバイスをいたしました。各自へのアドバイスも、二人のママが共有できるように、グループでメールをやり取りすることを心がけました。

STEP 6: お二人のママからお預かりしたワードのファイルと挿絵の完成原稿を、私小高が小ロットのオンデマンド印刷サービスに持ち込み、装丁やレイアウトなどの指示をママたちの意向を汲んで、先方にお伝えし、これを受けて、指示通りに上がってきたデザインラフのPDFをママ達のところに戻して、細かい修正や微調整について打ち合わせ、先方に再度私自身が足を運んで細かく指示。その校正作業と最終ゲラの確認ををママ達がして、クリスマス前に、世界にたった2冊のふたりのママとふたりのお嬢さんたちのためだけに刷られ製本された絵本が届く手筈が整い、昨日私の手を離れました。





















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これは、かなり贅沢なワークショップであり、PonoLipoは、敢えて忙しいママたちに「子どもと一緒にその時間を共有し、一緒に考えを巡らし、一緒に創り上げる」ことを提案し、母娘どちらにとっても一生忘れられない体験として記憶に刻まれるようにと配慮しました。ママ達にとっては、もっと作業の面倒をワークショップでやってくれると思ったら、毎回山盛りのホームワークが出て、最初は、勝手が違うという動揺もおありだったようですが、昨日感想をお話頂いた時には「予想以上に自分たち自身も夢中になって濃厚な時間を娘と過ごすことができた。」「もうワクワク楽しみで、早く見せたい!」と、ママ達自身も、お嬢さんたちも、このワークショップを楽しんでくださったご様子でした。

例えばクリスマスでも、何がワクワク楽しいかといえば、当日までの1ヶ月あまりの期間、あれこれプランを立てたり、買い物リストを作ったり、スケジュールを組んだりして、ワイワイ家族みんなで準備していくプロセスが、ほんとうに楽しい醍醐味です。途中でいろいろハプニングがあったり、意見が分かれたりして、でも最後は、みんなで創り上げた楽しいパーティーにたどり着いて、何もかも楽しいことに昇華させていく。そのプロセスにこそ、思い出や笑い話や語り草が生まれ、家族の絆が深まっていくのだと、私はハワイでの子育て生活の中で実感しました。

今子育て真っ只中で、大忙しの皆さん、どうかその大慌てで大忙しで大変な今を、お子さまと一緒に存分に満喫して楽しんで下さいね。そこが、後から振り返って、一番キラキラ楽しい思い出の結晶になっていきますからね。

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このPonoLipo方式のプライベートな「絵本を作る」親子ワークショップにご興味・ご関心のおありな方は、miodaka@ponolipo.comまで、直接お問い合わせ下さい。ただし、ご自身のお時間も手間暇も、お子さまと一緒にお掛けになることに前向きで、ご自身が文章を書いたり絵を描いたりすることを楽しめる方で、かなり高額な料金をお支払いすることが可能な方に限られますこと、予めご配慮下さい。

印刷・製本を外に発注せず、アートのプログラムとして、前半にこのPonoLipo方式の「物語創作プログラム」を組み込んで、アフタースクールのワークショップとして展開する試みを来年1月から3月にかけての3学期に、都内の私立小学校で展開いたします。そうした平易な形で、ご参加いただけるようなプログラム作成を、今後は目指してまいります。こちらのブログで、その経過も逐次ご報告してまいりますので、お楽しみになさって下さいませ。


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PonoLipo Shop 自由が丘
No Kids, No Life! 子どもといっしょ♪をテーマに子どもと一緒に過ごす時間を大人も
子どもも楽しんで学べるような絵本やおもちゃを選りすぐって取り揃えました。
サンプルも豊富に用意したプレイスペースもあります。

住所:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2-18-15 1F
TEL&FAX:03-5726-9936
E-mail:staff@ponolipo.com
HP: ponolipo.com
営業時間:AM11:00〜PM17:00 (金土、祝前日はPM18:
定休日:毎週水曜日

★PonoLipo WEB Shop

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